【定点観測】US雇用統計。4月は大幅悪化。株式市場の矛盾する反応が懸念。
月次の定点観測です。
アメリカの雇用統計の推移を確認します。
アメリカ労働省(U.S. DEPARTMENT OF LABOR)が5月8日に4月の雇用統計(THE EMPLOYMENT SITUATION -- APRIL 2020)を公表しました。
まずは、非農業部門雇用者数。
4月は、2050万人の減少でした。
3月は、80万7000件(修正後)の減少だったので、2ヶ月連続で減少です。
リーマンショック時は100万人以上減少したことが無かったので、新型コロナウイルスによる実態経済への影響が前代未聞の規模ということが分かります。
続いて、失業率。
4月は、14.7%でした。
3月は、4.4%と新型コロナウイルス前から少し悪化しただけでしたが、非農業部門雇用者数と同様に大幅に悪化しています。
リーマンショック時は最も悪くて10.2%だったので、失業率からも新型コロナウイルスによる実態経済への影響が前代未聞の規模ということが分かります。
しかし、4月の雇用統計が発表された5月8日のアメリカ株式市場は、NYダウ、NASDAQ、S&P500いずれも上昇しました。
実態経済と株式市場の動きが乖離しているので、投資家が悪い経済指標に不感症になっているように見受けられます。
この間に実態経済が回復する兆しが見えれば良いのですが、まだまだ悪材料は出尽くしていないと思うので、今後株式市場は調整局面があるのではないかな、と推測しています。
へばね。